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装備品紹介

カリマーSF プレデター45のレビュー

ザックで荷を運搬するザックキャンプを始めて、早1年。
そのザックキャンプのために最初に買ったザックが、このカリマーSF プレデター45でした。

プレデター45についての概要

つなげるところが大量にあるので、カラビナいくつもひっかけて荷物も吊るせまくれます。
同様にバンジーコードも追加可能。

プレデター45は、登山ザックの有名ブランドであるカリマーのミリタリーラインであるカリマーSFから出ているザックです。
カリマーSFのSFはSpecial Forceで特殊部隊の意。まんまミリタリー系ですね。

特徴としてはこんな感じです。

  • ミリタリー的な武骨さ
  • 頑健な造り
    • 素材からしてかなり丈夫です。
    • ただその分、重量はザックのみで2.1kgとかなり重め。
  • ザックの機能としてはシンプルに1気室+雨蓋
    • 左右にはポケットもついてますが、メイン収納スペースである内部に圧迫されるので頻繁な出し入れは困難です。
    • メイン気室は背中側にハイドレーション対応のポケットがついています。また、固定用にベルトも2本あります。
      ただ、メイン気室の入り口は天上の巾着口しかありませんので、底の方の荷物は非常に取り出しにくいです。
    • 雨蓋は外側と内側へそれぞれポケットがついていて、小物の収納に便利です。
      外側は雨具など、内側(メッシュで見やすい)は小物をまとめたポーチなど、という使い分けがオススメ。
  • 一般的な登山ザック(細く高く)に比べると、全体的な形状としてはけっこう太め
    • 数値で言うと、外寸はメイン気室部分が横34cm×マチ25cmって面積ですね。
    • 雨蓋込みでも、高さは60cmに届かない程度です。
  • 左右はコンプレッションベルト付き
    • 中身が全然ない場合はジッパーで閉じてより薄くもできます。
後述の専用サイドポケットを付けられる再度のジッパーは閉じることもできて、そうするとかなり圧縮されます。

カラーは黒・緑・カーキの基本3色と、迷彩の計4色があります。
黒以外はかなりミリタリーミリタリーしてる感じで、逆に黒はそこまででもないので使いやすいですね。
ぼくも好みとしては緑なんですが、電車で移動することを考えて無難な黒にしました。

中はシンプルな一気室のみ。
ハイドレーション用の大き目なポケットが背中側にあって、しかも珍しいことに固定用のベルトもついてます。
ただベルトは正直邪魔なので、ぼくは使ったことないです。外してます。

良い点1:拡張性の化け物

表記は45Lですが、使っていた印象としてはもっと入るんじゃないか、って感じがします。

初めて使った時はパンパンというか普通の積載オーバーしてる感ありましたが、それでもなんとかパッキングはできた。
入り口部分は巾着型になってるので、見た目以上の高さまで詰められます。

生地が頑丈な分、ぐいぐい押し込めるんですよね。
それに加えていたるところに引っ掛けられるようになっていて外部へカラビナを使えばかなり吊るせる他、雨蓋の紐を伸ばせるのでかなりの容量を本体と蓋の間に挟み込むことができます。

雨蓋そのものも結構容量の大きなポケットになってます。
雨蓋外側のポケットは開けるとこんな感じ。
レインウェアとかエマージェンシーキットとか入れるのにちょうと良いかと。
雨蓋の内側はメッシュポケットになってます。
本体のメイン気室内にポケットがない分、細々とした小物はこっちに入れることになります。

外部の引っ掛けられる箇所はMOLLEシステムに対応していることもあり、対応しているポーチなどを簡単に安定して接続することができます。
MOLLEシステムというのはミリタリー系で一般的な、ポーチなどの小物をベルトをベルトに通して固定できるシステムですね。検索してみるとけっこう出てくるので、カスタマイズがはかどります。

さらに専用の拡張用バッグとして、左右へジッパーで取り付けられる大容量サイドポケットも別売りで出ています。

これ、片方が12.5Lも容量があるので、左右両方に付けるとなんと+25Lで計70Lの大容量ザックになります。

良い点2:ラフに扱える頑丈さ

生地はなんとシリコンなどでコーティングまでされた1000デニールのナイロン布地で、とにかく丈夫。
さすが軍用、引き裂き強度やら折り曲げ耐久度やらがとにかく強いです。

頑丈さには信頼が持てるので、安心して地べたに置くことができます。

特にキャンプなどでは地べたや川原などに置くこともありますので、頑丈なのは地味に安心感があります。
だいたい荷が詰まったザックで重いですから、地面に置いたザックをちょっと移動させようとしたときとか擦ることもままあるので、その辺を気にしなくていいのは嬉しいところ。

良い点3:両手で持ち上げやすい持ち手付き

背中側と表側の同じぐらいの高さに持ち手があるので、両手で持ち上げやすいです。

表側にも持ち手があります。地味に便利。

特に電車の乗り降り時など、短い距離であれば背負わずに移動しやすいのでけっこう重宝する部分です。

悪い点1:腰で背負えない

造り的に重心がけっこう高めになっていて、背中で背負うタイプのザックです。
つまり腰で背負うことができません。

背中側。背中やショルダーベルトはクッション性高いです。

そのため、荷重はすべて両肩へのしかかってきます
重量がある一定を超えると途端に快適さが彼方へ消し去って、肩がパァーンしそうに。

また、腰で背負えないからか重心も割と後ろ側にあるので、背負った状態でまっすぐ立つのも難しいですね。
まっすぐ立とうとすると後ろに傾いてしまうので、自然と前傾姿勢になりがちです。

腰ベルトはかなり薄めでペラッペラ。
なお表側同様にMOLLEシステムでいろいろ拡張もできますが、高さのあるものは地面に置いたときにかさばって邪魔になるケースが多いです。

腰ベルトも割と薄いので、基本的に揺れないように固定するためのものと思った方が良いかと。

悪い点2:防水性は無い

生地自体は密度が高い分水を通しにくいですが、シームリングなどは一切されていないため防水性はありません。
というか、中身を空にして明りにかざすとよくわかるのですが、縫い目の部分が穴になって内部へ光が差し込むレベルなので、普通に防水性は無いです。

かなり暗くて見づらいですが、内部の写真。白い点はカメラのレンズの汚れとかではなくて、縫い目部分の穴です。

なので雨が予想される日のキャンプなどでは、中へドライザックなどを入れておく方がよいかと。

悪い点3:全体的にベルトが長すぎる

軍用ということでいろいろな重装備の上から背負える造りになっているため、必然的にそれらを止めるため各種ベルトが非常に長いです。

正直長すぎて邪魔に感じることが多々あるので、登山用品店などで長いベルトをまとめるための小物を買ってきて取り付けて、短くまとめてしまうのが良いです。

ハンモック泊などの超軽量装備向け

キャンプ用途、という点で考えると、プレデター45が活きるのは正直なところかなり限定的なシーンになりそうです。
前述のとおり快適な荷重上限がさほど多くありませんので、自然とハンモック泊などの超軽量装備に限られるかと。

体感だと、たぶんザックの重さ込みで15kgぐらいまでがリミットになるかと思います。
それ以上は普通にキツい。肩がやばい。

雨蓋の上部にはベルトを通せるようになってるので、100均などでベルトを買ってくればマットも外付けできます。

ソロでキャンプ道具を普通に集めると、軽め軽めのアイテムにしたとしても、普通に15㎏を超えるのはザラにあります。
ソロ用テントとか寝袋とマットとかソロ用テーブルとかまでならともかく、クッカーとかガス缶とか食材とかまで諸々含めると、それぐらいの重さいっちゃうんですよね……。

なので本音を言うと、キャンプ泊向きのザックとは言い難い、というのが正直なところ。
ただこの武骨なミリタリーさは人によってはめっちゃ刺さると思いますので、例えば電車移動などではなく車でキャンプへ行く、みたいな方であれば背負って移動する距離もそうないでしょうから、普通に使えると思います。