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旅記録

鹿児島中央駅前の短時間向け観光スポットまとめ

2019年10月下旬。仕事の出張にかこつけて、前乗りで九州へ行くことができ、せっかくなので九州内各地を弾丸ツアーで回る旅をしてみました。
今回はその弾丸ツアー内で立ち寄った、鹿児島の中央に位置する鹿児島駅前付近を回った時の記録です。

ぼく同様、あまり時間がかけられない(半日弱が限度)けど観光したい、という人向けにまとめてみました。
もっとたくさん魅力的な場所はあるものの、最低限で回るならこれ、という具合のスポット集です。

鹿児島は桜島を擁する九州最南端の都道府県

鹿児島は本州最南端、九州の一番下側に位置する都道府県です。
飛行機で直で行くのであれば鹿児島空港がありますし、新幹線の場合は博多から九州新幹線が伸びていて、その終点が鹿児島へつながっています。

アクセス手段は鹿児島空港が北側の霧島市にあるほか、博多からは九州新幹線も繋がっています。

また、

  • 頻繁に噴火している活火山「桜島
  • 同じ豚骨ベースでも博多などとはまた違う鹿児島ラーメン
  • 地元の名産といえば黒豚
  • 全国的に知られる霧島などの地焼酎

などが有名ですよね。
ぼくは焼酎苦手なので今回は省いていますが、街中に美味しい居酒屋などもあるので焼酎を飲まれたい方は探してみてください。きっとたくさん見つかると思います。

特に栄えているのが鹿児島中央駅東側に広がる繁華街

駅前というか駅ビル?には観覧車が!

九州新幹線終端の駅、鹿児島中央駅から海方向が繁華街になっています。

そんな鹿児島の中央に位置する最大の繁華街が、鹿児島中央駅から東へ広がるエリアです。
特に鹿児島中央駅は九州新幹線が到着する駅でもあり、博多からのアクセスも良好。

鹿児島湾を正面にしているため桜島を目前にした眺めがあり、市街をけっこうな頻度で路面電車やバスが走っているため移動がしやすい。そして繁華街なので、ご当地グルメを味わえる飲食店もたくさんあります。
つまり鹿児島をぎゅっと凝縮して観光するには、もってこい。それが鹿児島中央駅なのです。

桜島を眺めるなら海際の公園と展望台

さて、まずは観光スポットから。やはり鹿児島といえば桜島は外せません。
視線が通っている場所であれば遠くからでも見ることができますが、せっかくならチラ見とかではなく、眺めのいい場所から腰を据えて「おおー」となりたいですよね。

オススメの展望スポットは次の2つ。

  • 海際で近くから眺めるウォーターフロントパーク
  • 山の中腹から眺める城山公園展望台

海際にあるウォーターフロントパーク

海際から眺める桜島。海釣りしてる人々も見受けられました。

駅前から歩いた場合は40分ぐらい。

とにかく近くででっかく眺めたい、という場合はやはり海際。
桜島へ渡るフェリーや離島へ行く船などの発着場が集まっている場所はウォーターフロントパークとして広々とした芝生の公園になっており、海側は背の高いものがないので視界を遮るものもほぼありません。

芝生の広い広場と店舗群が海際にあって、散歩にもちょうどいい感じ。

釣り糸を垂らして釣りをしてる人もけっこういましたが、ここはレストランなどのお店も多数あり、桜島を眺めるだけでなく食事や買い物などもできる施設になっています。
また、見ての通りかなり広々としていますので、眺めが良い+解放感もある、で歩いていて気持ちが良い公園です。

市街含めて眺めるなら城山公園展望台がオススメ

市街を眼下に含む形で、これぞ鹿児島ならではの光景。

ちょっと小高い斜面にあるので、予想以上に眺めが良いです。

「眺め」という1点だけでいえば、城山公園展望台がオススメです。
海浜よりも距離があるものの、桜島の全体像が見られること、また市街地を見下ろす位置にあるため相対比で桜島が大きく見えることがその理由です。

城山公園展望台へのアクセス手段は、主に次の3つ(4つ)があります。

  • バスでのアクセス
    • シティビューというバスが30分に1本ぐらいの頻度で出ているようです。
  • 徒歩で東側からのアクセス
  • 徒歩で西側からのアクセス

今回、ぼくはバスではなく歩きで回ったので、そのルートをご紹介。

東側の入り口は石碑の脇から入れます。

東側から徒歩で向かう場合は、薩摩義士碑の脇から城山遊歩道へ入ります。

遊歩道なのでそこそこの長さがあり、また展望台の高さ(標高108m)まで登る必要があるため、そこそこの坂もあります。
ただ、距離が長い分、西側のルートよりは斜度は多少控えめでしょうか。

東の入り口から入った城山遊歩道。木漏れ日が気持ちいい。

緑に囲まれた道になっており、木漏れ日が気持ちいい空間でした。
たまにランニングしている地元の方々とすれ違ったりします。

西側は東側とは逆に、道は短いものの傾斜が多めで、代わりに登りきると展望台がすぐそこ、という違いがあります。

西側は上図左の方のトンネル車道か、右の方の細い歩道が選択肢。

車(バス)が通るトンネルのあるルートと、歩行者専用の歩道、と2つのルートがあります。
バスの走る道路にも歩道はありますが、安全面でも眺め的にも、歩行者専用の歩道の方をオススメします。ただ、入り口・出口がちょっとわかりにくいので要注意。ぼくは気付かなかったのでトンネルの方のルート歩いてました。

鹿児島ラーメンを食べるなら天文館(繁華街)

観光を楽しんだら、お次は食の楽しみです。
やはり旅行といえばご当地グルメは外せません。

そしてご当地グルメといえば、まずは何を置いてもご当地ラーメン。
出先で食べ物に悩んだらとりあげずラーメン店を探し始めるぼくです。

鹿児島ご当地の鹿児島ラーメンは、豚骨ベースにストレート麺が特徴。
九州は全体的に「ラーメンといえば豚骨」という傾向がありますが、同じ豚骨ベースでも博多ラーメン(豚骨豚骨していて激細麺)とはまた違い、鶏がらなども加わったうえで麺の食感も違うため、けっこう別物です。豚骨の優しい甘さにそのほか出汁が混ざったお味です。
関東人向けに表現すると家系ラーメンをやさしくマイルドにした感じ、かしら。

鹿児島中央駅は駅前も賑わっていて繁華街してるのですが、そこからちょっと離れた(路面電車でいうと4駅ぐらい。徒歩でも20分ぐらいの距離)天文館もまた、多数の飲食店や飲み屋が多い繁華街なのです。言ってみれば夜の繁華街、って感じ。

鹿児島ラーメンの名店「豚とろ」

実は一泊してて、夕食にお邪魔したのでした。

路面電車のT字路のちょっと海側が天文館エリア。

ぼくがお邪魔させていただいたのは、評判のお店「鹿児島ラーメン 豚とろ」さん。
名前の通り豚とろのチャーシューが名物で、脂身中心の豚とろがやわらかーく煮込まれており、見た目は角煮のようなサイズ感でボリュームがあるように見えるのに、食感は角煮以上にとろとろで口の中で溶けるぐらい。

豚トロラーメン。豚トロのチャーシューがほろほろとろけて、味しみしみでとても美味。

総合的なラーメンのバランスとしては豚とろが主役を張っていて、味の方向性を引っ張ってる感じのラーメンです。
なので濃い味が平気で胃が荒れていない人には、個人的にチャーシュー麺をオススメしたいところ。

なおお店の公式サイトでは、なんと豚とろチャーシュー込みの通販もしていますので、気に入った/気になったひとは取り寄せることも可能です。

鹿児島名物といえば黒豚は外せない

ご当地ラーメンの次は、やはりご当地の名産食材。
肉ならなお良し、ということで鹿児島といえばやはり黒豚です。

豚肉の美味しい味わい方はいろいろあると思いますが、今回は黒豚のとんかつが食べられる名店へ伺いました。

豚肉の本気を味わえる超人気とんかつ店「とんかつ川久」

外観的にはこじんまりとしてますが、中は奥行きがあるのでそこまで狭くないです。

駅東口を出て右に曲がって、ちょっと入り組んだ商店街の中。

とんかつ川久さんは鹿児島中央駅の駅前にある超人気店。
どれぐらい人気かというと、土日であれば、開店15分前に並んでも1巡目として入店できないレベル。
ですので早めに食べられたい、という場合は開店30分前ぐらいに向かうのが良さそうでした。

なお川久さんでは並ばないで済むよう、整理券配布式になっていました。開店前の場合は並んで待って、開店後に(1巡目で入れなかったら)整理券を受け取って解散→入店、って流れになります。
ぼくが行った際は店内入ってすぐ左側に整理券の発券機があって、現在の待ち人数が表示されています。そして整理券を受け取る際に連絡先として携帯電話の電話番号を入力して、入れそうになると電話で一報もらえる、という具合です。なので整理券を受け取った後は近くの商店街などをうろつける感じです。

整理券を受け取り開店から30分ほど待って、1巡目のお客さんが満足そうにお店から退店を始めて、しばし経ち。
とうとうお呼ばれしてぼくの番です。

お肉の厚みがすごい!

ぼくが頼んだのはこちら、黒豚ロースかつ
見てくださいこのお肉の厚み。と、この柔らかそうな色味。

サックサクな薄めの衣もしっかりお肉にくっついてて、不安定さが全然ない。

そのお味はというと、最初にサクッとした衣の歯応え。そしてその次に来るのが、上質なお肉特有の圧倒的なお肉の甘み
脂身が甘いのは当然ながら、赤身部分も素直に甘く、しかも噛めば噛むほどコクが出てくる。このコクだけで追いご飯を口へ追加投入できてしまうぐらい。またお肉の臭みも全然なく、素直に美味しい&美味しい。

正直なところ、とんかつといえばお肉×揚げ物で「どんなお店で食べても美味しい料理」ってイメージがあって、いくら有名店と言ってもそこまで他のお店と変わらないだろうと思ってたんですが、明確に違いが判るレベルで美味しかったのでびっくりでした。

鹿児島観光では火山灰にご注意を

ここまで観光スポットやらグルメやらをまとめてみましたが、ここで1点、鹿児島特有の注意点をば。
鹿児島は桜島という今もなお頻繁に噴火したりする活火山を擁する都市です。そのため、噴火中は普通に灰が降ってきます

街を歩いているとすぐ気付くのですが、駐車場では灰が積もって汚れている車を何台も見かけました。
また、ガソリンスタンドには洗車場も併設されており、洗車待ちの車が行列を作っている場面も。

そんな都市ですので、他の街では聞きなれない降灰予報なるものも朝のニュースでしれっと流されたりしていました。
頻繁に噴火していることもあって、地元の方にはもう日常の一部なんですね。他所から来た観光客的立場からするとかなり新鮮。

一般的にどうやら降灰は桜島の東側が特に多いようなんですが、ぼくが訪れた日は噴火したててで桜島さんもフンスフンスしていたようで、西側の鹿児島中央駅エリアでも降灰量が多かった模様。
その結果、外でスマホを出していれば気付けば画面が粉っぽく汚れたり、背負っていたリュックの表面にも多数の灰黒な粉がくっつくような状況になっていました。せいぜい2~3時間外にいた程度だったんですが、降灰、あなどれぬ。

そのため、実際には桜島の噴火状況にもよりますが、鹿児島を訪れる際は汚れたら困るような服装よりも、ざくっとはたくだけで良しと出来るような服装が良いのかな、と感じました。
また、灰は当然ながら髪などにも絡んできますので、ホテルなどへ帰還後はシャワーなどを浴びる時間も考えておいた方が気持ちよく過ごせるかと思います。

雄大な活火山と食の街「鹿児島中央」

一般的に、繁華街で観光を兼ねようとすると、実は難しいのが自然スポットです。
飲食店は(繁華街なので)多数のお店があるため困りませんが、ランドマーク的な名物と呼べる自然観光スポットは、ほとんどが山の中など繁華街から離れた場所にあることが多く、食と自然観光を両立できるエリアというのはあまり多くありません。

年に何度も「桜島が噴火」ってニュースで流れてくる、全国レベルな知名度の活火山。

その点、鹿児島中央は桜島という超特徴的な活火山が眺められるうえ、繁華街にもなっているので「鹿児島といえば」なグルメも味わえる、という美味しいエリアでした。
また、特に都心などで暮らしていると滅多に見ることがない路面電車も走っており、そういった点でも旅行感を感じられて良い具合です。

今回は乗りませんでしたが、良いですよね、路面電車。好き。

惜しむらくは火山灰による粉っぽさですが、まぁ、それも地域性という面で見れば貴重な体験。うん。そういう方向で。

もしまた鹿児島へ行ける機会があれば、今度は桜島へ渡ってみたり、またはJR最南端の「西大山」駅とか行ってみたいなー。