浜松・浜名湖の観光拠点に渚園キャンプ場はピッタリでした

水辺が好き。特に湖畔キャンプ場が好き。
ならば浜名湖に囲まれている渚園キャンプ場はどうだろう。

というわけで、2019年4月12日(金)-13日(土)にて前々から気になっていた渚園キャンプ場へと行ってきました。
ゆるキャン△の聖地でもあるので、せっかくなのでスポットもいくつか回ってみました。

前書き:キャリーカートを試してみたいので、どこか遠くへ行きたい

電車などの公共交通機関を使ってキャンプへ行く場合、荷物の運搬手段はザック(リュック)のほかにも、キャリーケースキャリーカートなどがあります。

今まではザックで行ってたんですが、正直ザックで担いでいくには荷物が重すぎて肩が辛い。
だってだいたいザックの重さ込みで15㎏超えるんだもの。

使っていたザックがミリタリー系で、腰で背負えないタイプだったから荷重がもろに肩へかかってたんですね。

カリマーSFのプレデター45。武骨で頑丈で拡張性も高いし良い感じなのですが、荷が重いと肩がパァーンしそうになる。

そこでふと思ったのが、じゃあキャリーカートやキャリーケースはどんな具合だろうな、と。
引っ張るから影響なしとはいかないまでも、背負わない分、重さの負担は軽いはずじゃないですか。

移動中に両手が空かないことに苦手意識があったので今まで使ったことなかったのですが、しかし試さずに嫌厭するのも勿体ない。キャリーケースはともかく、キャリーカートなら値段もそう高いものでもありません。
というわけで、キャリーカートによるキャンプを試してみることにしました。

タイヤが小さすぎず太目、で探して見つけたのがこれ。

さて、ではどこへ行こうか

勝手なイメージだけどキャリーケース/カートって新幹線とかも乗りやすそうな印象があるので、ちょっと遠出してみようか。
と思いながらGoogleマップを眺めていたら、ちょうど「新幹線が必要そうな距離」で「駅から近く」てさらに「水辺」で、という条件に合致するキャンプ場を発見。

それが静岡県のほぼ西端、繁華街の浜松近くにある浜名湖の渚園キャンプ場でした。

浜名湖の形って特徴的ですよね。

浜名湖の湖畔……というより、浜名湖の中にあるといっても過言ではないその立地。
加えて、静岡県西の最大の繁華街である浜松のすぐ近くということもあって、前々から気になっていたキャンプ場でした。なのでGoogleマップで保存してピンを刺しているという。

さらに言えば渚園キャンプ場といえばゆるキャン△の原作5巻(まだアニメ化されていない範囲)で出てくる聖地のひとつです。リンちゃんが泊まったキャンプ場ですね。
また、同様に周辺にはいくつか他にもゆるキャン△聖地スポットがちらほらあります。

どうせ渚園キャンプ場へ行くのであれば、せっかくなのでゆるキャン△聖地も少し回ってみたい。
というわけで、今回の旅の目的が定まりました。

  • 荷の運搬をザックではなくキャリーカートでやってみる
  • 行き先は渚園キャンプ場
  • 浜松を観光
    • 浜松といえば餃子、なので餃子食べたいです餃子
  • 浜名湖周辺のゆるキャン△聖地スポットをいくつか巡ってみる

キャンプと観光(聖地巡礼含む)はだいたい2:8ぐらいですかね。
前もって渚園キャンプ場へは電話でフリーサイトを予約お願いして、当日を迎えます。

実際にキャリーカートを試してみて、合わないな、と実感

以前バイク用に買ったモンベルのドライチューブへ荷を詰め込んで、いざ出発。
シンプルな構造で大容量かつ完全防水なので、バイクキャンプではオススメです。

今回は新幹線へ乗るので、キャリーカートをガラガラと引いて向かう最初の目的地は東京駅。
平日なので通勤ラッシュには被らないようにはしたものの、微妙に混んでる時間になってしまったので、途中の乗換駅からは歩いてみました。地図で見たらそんなに遠くなかったですし。

いままでキャリーケースを使ったことも基本なかったので、荷を引きながら移動する、というのはなんだか新鮮。
混雑した電車から解放された上に朝の空気が締まった時間帯ということもあって、歩くのはとても気持ちがいいものです。

ゴロゴロと音を立てながらキャリーケースを引きます。

ガタッと音を立てて歩道の小さな段差にタイヤが触れて、
左右にグラグラと揺れ始めます。

そして何とか持ち手の力の入れ方を変えて抑えようとするもグラグラは大きくなり、
バタンと倒れます。

マジで歩道の段差が出てくる度に高確率でこれ繰り返してました。ヤバい。
段差って言っても大きなモノじゃないんですよ? 車道と歩道の境界の段差とか、車が乗りあげるための小さな坂とか、そういうやつです。そんな小規模なものなのに、簡単にタイヤがとられて左右に揺れてバタッと倒れます。本当に、何度も何度も何度も何度も繰り返しました。

うぅん……キャリーカートはちょっとこれ慣れそうにないなぁ。
短距離を丁寧に荷を移動させる、とかであればキャリーケース向いてそうですが、たぶんある程度以上の距離は向いてない印象を受けました。

これがキャリーケースとかならもっとはるかにマシなんでしょうけど、これならぼくはザックの方がいいかな。
自分の好みについて、また一つ学んだぼくなのでした。

なお後日、自宅の引っ越し作業の時にすごく役立ちました。

渚園キャンプ場は浜松からわずか3駅

そんなガタガタもありつつ、東京から無事に新幹線で浜松へ。
そして浜松から在来線へ乗り継いで、テント設営と荷の解放のため、まずキャンプ地へ向かいます。

最寄り駅は浜松から3つ隣の弁天島駅。

渚園キャンプ場は浜松駅から愛知県側へ向かって、わずか3駅の弁天島駅が最寄り駅となります。
また駅からはだいたい徒歩で15分ぐらいでしょうか。ほぼ直線で迎えるので、迷わずに行けると思います。

思うようにならないキャリーカートに気を配りつつ歩きつつ、3つほど橋を渡ると到着です。
それにしてもまだ春だからか、浜名湖って水綺麗ですね。

渚園キャンプ場の入り口、駐車場の隣にある大きな管理棟。

「ゆるキャン△で見たやつだ!」とテンション上がりつつ、管理棟で受け付けです。
中の受付窓口のすぐ近くには売店があって、薪とかも売ってました。

受付を済ませてサイトへ出ると、丁寧に整備された芝生のサイトが広がっていました。

管理棟を出て右手(北側)の景色。右側の茶色い施設はお手洗いで、左側の広場はオートキャンプサイトですね。

渚園キャンプ場にはフリーサイトとオートキャンプサイトの2種類のサイトがあって、今回ぼくが利用するのはフリーサイトの方です。
フリーサイトはキャンプ場内の南側のエリアですね。

管理棟から西の方の景色。こっちがフリーサイトです。

さすが平日、利用客があまりいないので広々としたサイトが気持ちいい。
ぼく以外だと他にはまだ5組もいない感じでした。

というわけで、設営完了

場所に悩みつつ、せっかくなので一番奥の、少しでも水辺に近い場所へ設営することに。

ちっちゃいけど小さな桜の木が目の前の位置へ。

これが今回の旅のぼくの拠点となります。

拡張した前室からの眺めはこんな感じ。

二度目だからニンジャタープも前回よりピシッと張れました。

奥から管理棟方面への眺めはこんな感じ。

桜の目の前で、遠くには見え辛いですが一応浜名湖も見ることができます。
まぁさすがに桜は時期的にもうほぼ散っちゃってましたけども。たぶん2~3週間前が見ごろだったんじゃないでしょうか。

無事に設営ができたので、荷物をまとめて観光へ出ることにします。
渚園キャンプ場って前評判だと強風が吹くこともあるとのことだったので不安でしたが、幸い大した風は吹いていないので防風林に祈りつつ、出発です。

「うなぎ さくめ」にて浜名湖名物のうなぎを食す

最初に向かったゆるキャン△聖地は、佐久米駅
弁天島からは東海道本線で西の新所原駅へ移動して天竜浜名湖線へ乗り換え、どんぶらこどんぶらこです。

浜名湖佐久米駅は、浜名湖の北側にある天竜浜名湖線の駅です。

ホームからの眺め。高速道路もどーんと出てますが、これはこれで味があると思う派のぼくです。

ここは浜名湖の目の前にある駅で、ホームからはどどんと浜名湖(と高速道路)がお出迎え。

また、今回は4月なのでもう時期が過ぎてしまっていますが、毎年12月~3月ぐらいは大量のゆりかもめがたむろすることで有名だそうな。
ゆるキャン△の聖地云々は置いておいても、観光名所のようです。

そして浜名湖といえば、やはりウナギは外せません

「うなぎ さくめ」さんの外観。

佐久米駅の改札を出てすぐの場所にあるうなぎ屋さんの「うなぎ さくめ」さんでうな重を所望します。
こちらもゆるキャン△に出てきたうなぎ屋さんですね。

うな重ー!!

さくめさんでは時期によっては天然のうなぎも食べられるそうですが、伺ったこの時期はまだちょっと早く、養殖のうなぎをいただきました。
それでも十分に美味しい。

うまうま。
やはり旅に出たらご当地の名物は欠かせません。美味しい。

ごちそうさまでした。

ゆるキャン△に出てきた奥浜名湖展望台へ

お腹を満たしたら、次は目を潤わせよう。

地図を見たら幸い近くに別の聖地スポットがあったので、そちらへ向かうことに。
次の目的地は隣の寸座駅に近い場所にある奥浜名湖の展望台です。

寸座駅の駅前から登って行った場所にある、浜名湖を北側から眺められる展望台です。

お腹をこならすため、またそもそも電車の本数がそんなに多くないことから1駅分歩いていきます。
といっても佐久米駅から寸座駅の距離はそれほどでもなく、わりとすんなりと展望台の最寄り駅へ到着。ここまではまぁほぼ平地ですから余裕です余裕。

そして展望台なので当たり前に山の高い場所へあるため、寸座駅からの道は上り坂。

思いのほかにうねりまくった登り道をくねくねと上っていきます

ちょっと上った場所から見えた浜名湖の景色。ここは桜がまだ残ってました。

畑やミカン畑などの中を通る道をひたすらに登っていく。
ちょっと肌寒い感じの気温でしたが、次第に体温が上がって汗をかいたりしつつ。

途中で見かけた細い階段。こういうの大好き。

しばらく歩くと、展望台の看板が見えてきました。
やった、近いっぽいぞ! と心弾みます。

展望台のある展望台公園入口、の看板を発見。この時点で寸座駅から30分ぐらいかかってました。

しかしこの看板から歩けども歩けども、展望台は見えてこず。
加えて坂の傾斜も大きくなってきて、ひぃこらひぃこら言いながら汗かきベソかき歩き続けます。

そして看板からさらに30分以上歩いてようやく、展望台に到着。
やはり山の上、高低差がある分地図で見るよりかなり距離ありました……。

普通に展望台のすぐ近くに大き目の駐車場もありましたし、ここ本来は車で来るべき場所ですね。
なでしこのように自転車で来るとか正気とは思えぬ。

ようやく目的の展望台を発見。

「ゆるキャン△で見た景色だ!」と再びテンションを上げつつ、いざ展望台へ。
これが浜名湖の景色だ!

……ん?

んん??

老朽化のため 立入禁止

んんんんん????

……………………
…………
……

風が 涼しい なぁ。

駅は湖の湖畔にあるので、このうねった道を再びあそこまで。

展望台には登れませんでしたが、高いところまできた甲斐あって眺めはとても良かったです。
ただし展望台の方がもっと眺めが良かったんだろうな、というのは考えないこととします。

帰りがけ、浜松へ寄って餃子を持ち帰り

目的の観光を果たせた(果たせた)ので、ベース基地へ戻りつつ、途中で夕食を買っていくことに。

最初は天竜浜名湖鉄道の東端である掛川まで出て東海道本線で折り返して帰ろうかと思ったんですが、展望台へのハイキングに思ってた以上に時間がとられた結果、日が暮れてきてました。
なので途中の西鹿島で遠州鉄道に乗り換えて、浜松経由でキャンプ場へ帰ることにします。

遠州鉄道で途中、八幡駅で下車。
ちょっと東へ足を延ばして、餃子の名店「福みつ」さんで餃子をテイクアウト。
幸い、歩いていける距離でした。

浜松餃子の名店の1つ、「福みつ」さん。

正直まだお腹にうなぎが残ってるので、キャンプ場へ持って帰ってそっちで食べようそうしよう。
せっかくの浜松、餃子を食べないという選択肢はありません。

リュックに入れて持ち帰る帰路、背中から焼き立て餃子のいい匂いが漂ってくるのはなかなかにあれでした。
写真撮り忘れたのでちょっとあれですが、美味しかったです。

キャンプ場最寄り駅の駅前には日帰り入浴可能な温泉宿

キャンプ場へ戻り夕食を食べた後は、ちょっとサッパリしたいもの。

キャンプ場にあるシャワーでもいいんですが、調べてみたところどうやら最寄り駅の弁天島では駅前に日帰り入浴可能なホテルがあるそうな。
渚園キャンプ場とは反対側、海側に並ぶホテルですね。

せっかくなら湯舟で足を延ばしてお風呂に入りたい。
というわけで日帰り入浴でホテルの温泉施設へ入ってきました。

ちなみにゆるキャン△でもリンちゃんが日帰り入浴へ入ってましたが、彼女が入った施設は現在すでに閉館してしまっているようです。

南側の海浜公園から眺める、日暮れの浜名大橋と赤鳥居。

お風呂で温まった後は、海浜公園でぼんやりと鳥居を眺めるに限ります。

奥に見える大きな橋は浜名大橋といって、国道1号の浜名バイパスで通る橋になります。
ここ、前にバイクで走ったことがあるんですが、晴れた日に通るとものすっごい気持ちがいいのでオススメです。周りに橋よりも高い建築物がないので、傾斜のすごい橋を架け上っていくと青空へ飛び込むようですごいんですよね。
ぜひバイク(や車)で浜松まで来られた方は行ってみてください。

まとめ:観光に注力するかキャンプに注力するかで、荷物は考えた方が良い

翌朝は、ちょっとあわただしくなったもののなんとかパッキングを終えてキャンプ場を撤収。
帰りがけに売店でソフトクリーム食べちゃったりもしました。美味しかった。

帰りがけ、新幹線へ乗る前に、駅ビル内にある「石松餃子」さんで今一度餃子を食す。肉餃子がまるで小籠包みたいで非常に好みでした。

自宅へのお土産用に餃子を購入し、帰りも新幹線なので、気持ちゆったりのんびりと帰ります。
やはり新幹線は良い……在来線とは比べ物にならない速さ……良い……。

というわけで、今回の旅はここで終わりです。
0から100まで計画通りにはならず、反省点もそれなりに。

そんな中でも個人的に一番大きかった反省点は
観光目的なのであればキャンプ道具はもっと少なくていい
ということです。

実は今回、容量がザックの時よりも余裕があったのでキャンプ道具一式を詰め込んできたのですが、実際に振り返ってみると、キャンプ場で過ごした時間はかなり少なく。
つまりは要らないものまで持って行ってしまっていたわけですね。

荷物はなるべく少ない方が良いというのは、容量の大きさにかかわらず共通です。
重くなるので持ち運びの手間が増えることは当然のことながら、設営・撤収時の荷の多さもまた負担になるからです。

なのでキャンプへ行く際は「キャンプが中心なのか」それとも「観光が中心なのか」をあらかじめ定めておくと、パッキングもしやすくなるので良いな、という学びでした。