皆が行く氷川キャンプ場という場所をぼくも行ってみんとするなり

11月末日、ぽっかりと予定が空きました。
もうすぐ本格的に寒くなってくる頃合いなので、行けるときにキャンプ行っておかねば。

というわけで、2018年11月30日-12月1日(金土)の1泊2日にて、まだ行ったことのなかった氷川キャンプ場へ行ってきました。

都内の有名キャンプ場「氷川キャンプ場」

「東京都のキャンプ場」
「電車で行けるキャンプ場」
などで調べると、真っ先に名前が出てくる氷川キャンプ場

他にも川井キャンプ場(氷川キャンプ場のある奥多摩駅から4駅隣の川井駅から徒歩10分圏内)や若洲公園キャンプ場(新木場駅からバスで15分程度)なども出てくるので、この3か所を合わせて東京の人気キャンプ場TOP3な感じ。
その中でも氷川キャンプ場が頭一つ抜けてる印象ですね。人気度というか知名度的な意味で。

そんな感じで東京住まいのキャンパーとして名前を非常によく聞く氷川キャンプ場。
まだ行ったことはなかったので、せっかくなので行ってみました。

電車で行けるアクセスがうれしい

氷川キャンプ場のいくつかある特長の1つに、駅から10分ぐらいですぐ目の前、というポイントがあります。
電車で行くザックキャンプにとても向いている、嬉しい立地です。

JR青梅線の終点、奥多摩駅から徒歩10分程度。

最寄り駅はJR奥多摩駅
左右(東西)に長い東京都の、左上の方に伸びるJR青梅線の都内最西端の終点駅です。

……はい。
率直に言えば「駅からのアクセスは良い」ですが、正直なところ「最寄り駅までのアクセスはけっこう遠い」です。都内とはいえ、端っこなので。

  • 新宿から特別快速ホリデー快速おくたまで乗り換えなしで1時間半ちょっと
    • 土日祝日の休日に3往復だけ運行する特別快速
    • チェックイン開始(8:30)の直前到着(8:21着)の便だと、新宿を6:46発となる1号になる
    • 途中まではホリデー快速あきがわと連結した状態で走り、拝島駅で切り離しが行われるため、車内アナウンスに要注意
  • 新宿からJR中央線の快速や中央特快で向かい、途中で乗り継ぐ場合は2時間ぐらい
    • だいたい立川や青梅で乗り換えが発生する

新宿から向かおうとすると、上記のようなルートになりますね。

ただ詳しくは後述しますが、土日の1泊2日で氷川キャンプ場を利用する場合はホリデー快速おくたま1号に乗れないと厳しそうでした。人気過ぎてフリーサイトがすぐ埋まっちゃうんですよね……。
土曜宿泊を検討されている方は、ご注意ください。

氷川キャンプ場について

ざっくりと特徴をまとめると「駅から近くてアクセスしやすい」場所にある「自然に囲まれた川沿いの川原キャンプ場(直火で焚き火可)」、って感じです。
大きさはあまりないので、休日などはお昼ぐらいには受け付け終了してることもチラホラあるとか。

  • 公式サイトはこちら
  • アクセス:JR奥多摩駅から徒歩10分程度
    • 駅前にコンビニはありませんが、精肉店や魚屋さんなどがあります。
      ただし営業時間は長くはないのでその点は要注意。
    • 注)橋の前の交差点にあったスーパーおがわさんは2019年9月に閉店されたようです。
  • テントサイトは川原のフリーサイトで、予約は不可能
    • 2段構成になっていて、上段は普通にペグを刺せる小石交じりの砂利土な感じ。
      下段は完全に石がゴロゴロの川原です。
    • 一泊大人1名1,000円
    • 木はフリーサイトにはほとんどなく、せいぜい2~3本程度。ハンモックを狙うのは正直キツいかと。
  • チェックインは8:30~16:00、チェックアウトは翌10:00
    • ただし土曜などは12時にはもう満杯になって受付終了してることが多いようです。
  • 焚き火は直火OK
    • 先人たちの残したかまど後があちらこちらにあるので、使わせてもらうのが良いかと。
    • 薪は一束600円。火付きの良い針葉樹。
  • お手洗いあり、炊事場あり(水汲み可)、ゴミ捨て場あり、売店あり
  • 入浴施設は徒歩圏内(15分~20分程度)に奥多摩温泉もえぎの湯がある

紅葉始まりかけの中、設営と探索

12時半、奥多摩へ降り立つ。
勝者(平日の有給取得者)でなければできない、こののんびりっぷりis貴族感。

駅舎はちょうど改修工事中でした。残念。

駅前のとおりを川へ向かって少し(5分未満)歩くと、当然ですか橋があります。
その橋を渡ってわりとすぐの左側に、氷川キャンプ場の入り口はありました。
すぐの下り坂は車の駐車場の通り道も兼ねているので、少しだけ先へ進んで階段で降りるのが安全かと。

階段を下りた先(または下り坂を下った先)には、受付となる管理棟がありました。
そこで必要書類に記載をしてお金を支払って、チェックインです。

管理棟はまだ高い位置にあるので、けっこうな傾斜のある下り坂を下って川原まで下ります。
ちなみに車などでは通れませんので、例え車やバイクで来ていたとしても荷物の運搬は徒歩になります。

管理棟と川原(フリーサイト)の途中の斜面には、ところどころにロッジやバンガローがチラホラ。

この斜面、事前に調べて知っていましたが、思っていた以上にけっこう傾斜がきつかったです。
下りはまだいいんですが、登りは結構辛いですね。これ。
管理棟は売店も隣に併設されているので、なるべく買い物などは回数少なく済ませたいものです。

フリーサイトとなる河原へ降りると、12時過ぎとはいえ平日(金曜)にもかかわらず他のキャンパーが結構いました
10組はいなさそうでしたが、それでも5組以上はいました。人気過ぎません?

見回してみると、川原の入り口付近にテントが固まっていました。
ぼくはソロキャンプで人が少ない方が良いので、離れた下流側の端で設営することにします。

ここをキャンプ地とする!

上段の下流側の端。地面は黒い砂利交じりの土で、ペグも問題なくさせました。

だいたい1時間ほどかけて設営完了。
テントの設営自体はサクッと済むんですが、荷ほどきで時間がとられるのです。ザックなので。

アングルを変えて上流側。御覧の通り他のキャンパーが普通にいます。

フリーサイトは上段と下段の2段構成になっていて、ぼくは上段に設営しました。
上段は(下段もですが)入り口付近以外は細めですね。ところどころのかまど跡(思ってた以上に数が多い)のおかげでより細く感じます。

さらにアングルを変えてもう一枚。川の対岸の崖の木々も色付き始めてます。

地面には枯れ葉がふさふさ。
川の方へ目をやると、対岸の木々も色付き始めていて、紅葉な感じです。満開ではないのでまだ紅葉始まりたて、って頃合いでしょうか。

せっかくなのでフリーサイト内をちょっと散策してみます。
といっても川原しかないので、川を見に。上段以外は小石などが敷き詰められていて歩きにくく、坂になっている部分は滑りやすいので注意が必要です。

下流側の川辺。奥に見えるつり橋はよもぎの湯(対岸にある)へ渡るときに通る橋です。

川べりまで足を延ばすと、正に「ザ・川原」って景色です。
なんというか「山間の川原」と言われて想像するような、そういう光景。

上流側の景色。
ちなみにまだ14時前ですが、東西が高台という地形なのですでにフリーサイトは日陰です。

対岸は岸壁の崖になっていて、ところどころに生えている木々もカラフル始め。
紅葉のシーズンならではですね。

もう少し上流へ足を運ぶと、川の水深が深まって水も緑色に。

流れる川の水も澄んでいて、とても綺麗です。
上流からは紅葉の葉も流れてきていて、自然と四季に包まれてる感ある。

腰を据えて焚き火、その後就寝

設営を終えて散策もできたので、買い出しのために坂を上って管理棟を過ぎて駅前まで出ます。
駅に近いこともあり、橋を渡ったころには飲食物を扱ってるお店の姿も。

徒歩圏内で食べ物や飲み物を買いに出れるのは、とても助かる。
ザック担いだ徒歩キャンパー的にポイント高いです。

無事に食料とアルコールを調達してこれたら、帰りがけの管理棟横の売店へ立ち寄って、薪を購入。
今日は焚き火パーティ(ソロ)です。前回初めて焚き火やってからちょっと目覚めた。

勢いあまって3束も買ってしまった。燃やす気満々。

……残念ながら力及ばず、一度に持ち帰れなかったので往復して運搬。
なんと3束も。まぁまだ昼過ぎですしね。時間はたっぷり。

ちなみに氷川キャンプ場の売店で売られている薪は、見てのとおり針葉樹です。
なお「薪(調理用)」と書かれていた通り、まとめられた薪は数は多いもののどれも基本的には細めのものが中心です。火付きはかなりいいですが、火持ちはそんなに良くない(目安としては1束で1時間半ぐらいが限界かと)のでやはり3束買ったぼくは間違いではなかったのだ。

今回はあらかじめ着火剤を購入して持ってきていたので、先人の残したかまどへ細めの薪とそこらへんの枯れ葉を添えてさくっと火付けに成功。
立地的に枯れ葉なども完全には乾いておらず種火にはできなさそうなので、やはり着火剤は偉大でした。

秋の上段は枯れ葉が多いので、延焼させないように要注意。

わりとすんなりと火も安定したので、なんかかまど跡に残っていたぶっとい燃え残りな木をかまどの上に設置してみました。
下からの火の熱で時間をかけて湿気を飛ばして最終的にこれも燃やしてやるのだ。火はすべてを覆いつくすのだ。燃やし尽くせ。

そんなこんなで時間は15時。
午後3時ですので、おやつを食べよう。今日まだお昼食べていないし。

駅前で買ってきた焼き肉用の牛カルビ。

キャンプでおやつといえば肉
たぶんそんな間違ってないと思う。

まだワイルドレベルが足りないので調理は直火ではなくバーナーでやります。

ジュワジュワと肉を焼きながらグイグイと酒を飲む。
これぞキャンプ。

思い返してみればキャンプで肉を焼いて食べてるの、なにげに初めてなのでした。
そもそもバーナーで調理するようになってまだ3回目ぐらいですし。

ちびちびと食べつつ飲みつつ焚き火へ薪をくべて、のんびりとした時間を過ごします。
まだ2回目ですが、やっぱり焚き火はいいなぁ。火はいいなぁ。見てるだけで癒される。何もかも燃やし尽くしたい。
今後も焚き火やっていきたいし、やっぱり焚き火台欲しいなぁ。

今回のベストof写真賞。めっちゃ空気のある絵が撮れた。

しばらくすると日も暮れてキャンプ場も暗くなってきました。
地形的に東西が高台なので、日が暮れるのも早いのです。

ゆったりとした空気に浸ったまま、のんびりと夕食を作ります。

スープパスタの調理中。正直ちょっと量多すぎました。

ソロキャンプでの料理はまだまだ始めたてですが、なんというか一人暮らしの自炊始めたてみたいな気持ちになれてちょっと新鮮。
成功も失敗も混ざって、一喜一憂がまた楽しい。

ご飯を食べ終えるころには、もう空気もかなり冷え込んでます。
前回の橋立川キャンプ場もかなり冷え込んでましたが、やはり水辺だからでしょうかね。

あれだけあった薪も2.5束分ぐらい燃やし尽くしましたし、灰になったのを確認してから、就寝です。
おやすみなさい。

もえぎの湯へ立ち寄って、帰宅

翌朝起きると、案の定結露でテント内や寝袋の表面がしっとり濡れています
川辺は湿気が多いですし、秋も終わりかけの時期ですしね。

乗っけてた巨大な木片は、昨夜無事に燃やし尽くせたのでした。

朝露に濡れた地面と薪にちょっと手間取りつつ、残していた薪で火をおこし。

やはり火はいい……。
形あるものすべてを灰燼に帰すことこそ火の本懐……。
クリーチャー1体かプレイヤー1人にX点のダメージを与える。Xは支払われたマナコストXに等しい……。

火を扱う動物は人間だけですので、つまりこれはとても人間的な感情に他ならないはず。
ぼくはなんて模範的な人間なのでしょう。

火にうっとりとしつつ、のんびりと撤収を始めます。チェックアウトは10時。
地形の都合で日照時間が非常に短く、テントを乾かすことは絶望的なのでその辺は諦めます。帰ってから自宅で干す。

そんなこんなでチェックイン受付開始の8時半を過ぎると、ちらほらとチェックインを済ませた新しい人々が河原へ降りてきました。
土曜日とはいえ、12月。
季節でいえば秋であり冬ですが、どうやらそんなの関係なく氷川キャンプ場は賑わっているようです。設営可能な面積が狭めなこともあってそもそもソロや少人数向きな感もあるキャンプ場でもあるので、夏以外でも人が来るのかもですね。

毎回パッキングはいろいろと試行錯誤で変えたりしてます。
帰りはコット(新たに買った)とかを外付けにしてみました。

ぼくが設営していた端の方にも人が着始めていたので、パッキングを終えて焚き火の消火を確認したら、さくっとチェックアウト。
10時の15分前ごろに無事手続きを終え、キャンプ場を後にしました。
ちなみに薪をまとめていた針金については、ゴミ捨て場へ捨てられるので忘れずにまとめて持っていきましょう。

昨夜は特に入浴などもしてませんので、帰る前に近くにあるという温泉施設よもぎの湯でひとっ風呂浴びてから帰ることにします。
あと食事処もあるそうなので、ご飯も食べたい。

管理棟から道路へ出て、駅と反対方向へ進んで川と渡る橋への道を探します。
細い道でちょっとわかりづらいので、標識(看板)を見落とさないように要注意です。

よもぎの湯のある、対岸へ渡るためのつり橋。

キャンプ場を出てからたぶん5分ぐらいで、無事に吊り橋までたどり着けました。
紅葉ならではのいい感じの景色が見えます。

12月の土曜朝10時の様子。すでにけっこうテントが並び始めてる。混雑み。

端の途中、左側をむけば氷川キャンプ場のフリーサイトが見下ろせます。
チェックインから1時間半程度で、こんだけ人が入っていました。ちょっと人気過ぎますね。正直土日での利用はしたくないレベル。

橋を渡るとすぐに割ときつめの登坂にぶち当たり、ひぃこら言いながら登ります。
特に帰宅時だと背中に重いザックを背負ってるから本当にキツい。
登り終えると駅前の橋の交差点へつながる道路に出るので、あとはそこを駅と逆方向へ進めば目的地のよもぎの湯です。

よもぎの湯の開店は10時からなので、氷川キャンプ場のチェックアウト(10時)のあとだとちょうどいい時間ですね。
入り口すぐの受付でお金を支払い、さっそく男湯へ。ご飯の前にまずは入浴でさっぱりしたい。

さて、男湯で脱衣しようとして、そこで躓きました。
ザックがロッカーに入らない
……なんとか雨蓋を外したりして無理やり詰め込んだ後に、脱衣所の端の方に大きなザックなどを置けるステンレスラックを発見しました。なんてこった。焦らずにもっと冷静になればよかった。

そんなちょっとしたトラブルもありましたが、無事にお風呂へ。
体を洗って(サッパリ!)湯舟へ浸かって(サッパリ!)生き返ります。
寒い時期でも重い荷物背負って歩いたりするので、なんだかんだで汗かいてるんですよね。キャンプで翌朝のお風呂はとても気持ちが良いものです。

なおお風呂自体はあまり広くはなかったので、やはり混雑するタイミングは避けた方が無難そうでした。
今回は土曜日の開店直後なので、人もそんなに多くなくて助かりました。

角煮定食

入浴後は館内の食事処へ移り、朝食を。
角煮、お肉食べてる感があってけっこう好きです。ごちそうさまでした。

よもぎの湯を出た後は素直に駅まで歩いて(高低差があまりないって素晴らしい)、電車に乗ってのんびり帰宅。
さらば奥多摩。

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まとめ:人の多い川原キャンプ場でした

全体的な印象としては「キャパシティを超えやすいので平日に気軽に行けるならアリ」って感じでした。
逆に言うと土日は混みやすく、静けさや独りきり感を求めたい人向きではないな、というのが率直なところです。

あと気になった細かいところもまとめておきますね。

  • 奥多摩自体が杉だらけなので花粉シーズンは死にそう
    • 氷川キャンプ場も、フリーサイトへ下る斜面にがんがんに杉生えてました。
  • 焚き火をガンガンやるのはやっぱり楽しい
    • ただし、薪の火持ちはほんと短めなのでコスパはそんなよろしくないです。
  • 日照時間がとにかく短い
    • 日が短い秋だから、というのもありますが、それを抜きにしても地形的に日が当たる時間はかなり短いです。
      たぶん8時あたりから12時前まで、ってぐらいじゃないですかね。
    • なので撤収時にテント乾かしたりは困難です。

さあ次はどこのキャンプ場行こうかな。
まだまだキャンプ始めたてですし、なるべく色んな所へ行って好みのキャンプ場を探し当てたい。そんなお年頃です。